LC1 に続く、コルビジェの代表的ソファーLC2 。
ところで、前のLC1 で、「コルビジェ全集を紐解いてみると、はじめて出てくるのが1928-29年のVille d'Avreyのインテリアに出てくる。」と書いたが、もう少し前、シュツットガルト集合住宅の後p143ページに「家具及び住宅の装備」として掲載されており「居間・ラロシュ邸」と題して、写真が掲載されている。しかし、コルビジェの実際の建築に現れるのは、やはり、1928-29年のVille d'Avreyからである。そして、これらの家具が現れるまでは、トーネットの椅子、スチールの棒で構成されたガーデンチェアがほとんどである。ソファは、ひとりがけの何の変哲もない、ソファーが、ほんの数箇所に開催されているだけである。建築の中に家具の存在感を、あまり、与えたくなかったのではなかろうか。また、LC1,LC4CHAISE LONGUE(寝いす),LC7椅子は、スチールの骨(パイプ)が主役で、シャープな印象を与える。ところで、このLC2 は、この中で異質に感じる。その、モッテリ感。コルビジェの延長とは、ちょっと異質であろう。後のロンシャン教会・チャンディガールにつながるユーモラスでモッテリとした曲線の建築を予感させるののなのであろうか・・・
しかし、押野見邦英氏の指摘したアイリーン・グレイ女史の影響を考えると、納得できる。
アイリーン・グレイ/ゆったり1人掛けソファ【ビベンダム】/イタリア製
上は、アイリーン・グレイ女史の代表作品のひとつである。この、マッタリ・モッテリ感。形態は違うとはいえ、共通の感覚があるのではなかろうか。コルビジェ全集2巻で、ほぼ完成形のコルビジェ家具シリーズを開催している。ここで、回転・動くなど機能的・機械的表現で説明しているが、このソファーだけ「すわり心地のよいソファー」。やっぱり、マッタリ・モッテリ感がコンセプト。かの天才も、アイリーン・グレイ女史の影響が大ですか・・
とはいえ、最も愛されているデザイナー・ソファーかもしれませんね。
写真のように、あまり見ませんが、オットマンもあります。
また、発展型で、 座面を低くしたLC3 もあります。LC3 は座面の支持部材の上にクッションが載って2重になってるる感じですがはシンプルに一体化し改造されシンプルになっています。そのLC3 が下の写真です。
また、発展型で、 座面を低くしたLC3 もあります。LC3 は座面の支持部材の上にクッションが載って2重になってるる感じですがはシンプルに一体化し改造されシンプルになっています。そのLC3 が下の写真です。